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7月, 2016の投稿を表示しています

Le chat ne sachant pas chasser 狩りができないネコ

原作は英語で「MOUSE TROUBLE マウストラブル」 そのフランス語訳版です。 訳:Jean François Ménard フランス語の題名の訳は何がいいだろう。 「ネズミの取り方を知らないネコ」とか? 絵:クエンティン・ブレイク Quentin Blake    Quentin Blake official site ←オフィシャルサイト  大好きなイラストレーターです。 文:ジョン・ヨーマン John Yoeman  この作家さんの作品も好きです。 ネズミが主人公なのだと思うのですが、フランス語の題名だとネコが主役のように見えますよね。 いいのかなぁ…。日本の題名なら何になるだろう。 ネコとネズミと粉屋…とか? 翻訳はまだ出ていないですよね? 出ていたら教えてください! さて、舞台は、ある古びた粉挽用の風車の中。 あまりにはびこったネズミにいらついた粉屋が、ネズミ退治用に大きなトラネコを買います。ところがこのネコ、生まれつき不器用でちっとも捕れず、さんざん叱られてしょげてしまいます。 それをかわいそうに思ったネズミたち。それとわからないようにネコのトレーニングを始めます。わざと捕まえられそうにしながら、怖がっている振りもしつつ、あちらこちらと逃げ回りネコのやる気を引き出していきます。しかし、粉屋にしてみれば、いつまでもネズミはのさばっているし、ネコは遊んでいるだけのよう。とうとうカンカンになって川に放り込んでやる、とネコを袋に入れてしまいます。それを見たネズミたち。ネコと平和協定を結び、助けてあげることに。その方法とは…。 この本の出だしは… Il y a très longtemps, un vieux moulin se dressait au sommet d'une colline. Au temps de sa jeunesse, ce moulin avait une fière allure mais, au moment où commence notre histoire, il se trouvait quelque peu délabré. C'est qu'en effet, le meunier qui en avait hérité ne dépa

ODETTE オデット

Un printemps à Paris パリの春  チュイルリー公園 le jardin des Tuileriesのとある木の上の巣から、生まれたばかりのひな鳥が転げ落ちてしまいました。あらら。でも着地したのは、ちょうど通りかかったあるおじいさんの帽子の上。怖くてじっとしています。おじいさんはそうとは気づかず、そのまま地下鉄への階段を降りて行ってしまいます。どうなっちゃうんでしょうね? … Au milieu du couloir, il s’est assis et il a commencé à faire de la musique sur son accordéon. Le petit oiseau n’osait pas signaler sa présence. Mais pour finir, comme le Vieux Monsieur avait l’air gentil, il s’est décidé à l’appeler au secours. «Pauvre petit oiseau », a dit le Vieux Monsieur, «il faut que je te ramène chez toi, car ta maman doit s’inquiéter.» Mais nulle part il n’y avait de nid dans ce couloir du métro. «Vraiment je ne comprends pas d’où tu as pu tomber», a dit le Vieux Monsieur. Finalement il a amené le petit oiseau chez lui. …   ...通路の真ん中でおじいさんは椅子に座ってアコーデオンを弾き始めました。小鳥は自分がここにいると知らせる勇気がありませんでした。 でもおじいさんが優しそうでしたので、とうとう助けを求めることにしました。「小鳥さん、かわいそうに」おじいさんは言いました。「お家に返してあげなくては。お母さんが心配してるよ」 しかし地下鉄の通路のどこにも 巣は見当たりません。 「どこから落ちてきたのかさっぱりわからんなぁ」おじいさんは言いました。 結局、おじいさんは小鳥を自分の家へ連

L'AUTRE あいつめ…

Geoffroy de Pennart ジョフロワ・ド・ペナールさんの「オオカミもの」じゃない絵本。 Les livres Sans le loup  ← 作者のサイト 飼い主さんと仲睦まじく暮らしていたワンちゃん。どこへ行くにも一緒、何をするにも一緒だったのに、ある日、飼い主さんにボーイフレンドが出来てからというもの散々です。 「あいつめ〜、ボクたちの間に割り込んできた邪魔なやつ、よそ者!」とワンちゃんはボーイフレンドをl'autreと呼びます。もちろん、おしゃべりはできないので心の中で、ですけどね。意地悪をしてなんとか追い出そうとしますが、うまくいきません。そのうち赤ちゃんまでやってきて…。 この絵本の出だしは… Et moi qui croyais que l'expression « une vie de chien » coulait dire la belle vie. Ha ! Je comprends mieux maintenant ! Pourtant, j'étais heureux. Avant. Il y avait les balades à vélo... ...les journées au travail... ...les petits plats préparés avec soin... (略) Mais tout ça, c'était avant. Un jour, ma maîtresse a rencontré un type dans une fête. Il ne l'a pas lâchée d'une semelle. Quelques jours plus tard, il est venu à la maison. ... オレときたら「イヌの生活」って言い回しは、素晴らしい生活って意味なんだと思ってたんだ。ハッ!今となっちゃ、その意味が良っく分かるよ。 でもさ、オレ、幸せだったんだよ。前はね。 自転車で遠乗りしたりさ… …仕事場で1日過ごしたりさ… …ちゃんとしたご飯作ってもらってさ… (略) でも、これは全部、以前の話だ。 ある日、ご主人さまがパーティーである男に出会ってね。 そいつがご主人さまにつきまとって離れなかったんだ。 何日か