あの有名な「グリム童話」のお話の一つ。
英語でRumpelstiltskin(ランペルスティルツキン)
ドイツ語ならRumpelstilzchen(ルンペルシュティルツヒェン)
フランス語でGigrigredinmenufretin(グリグリグルダンムニュフルタン)
grigri=porte-bonheur お守り
gredin 困ったやつ、いたずらっ子
menufretin 小物、つまらぬ人間
フランス語ではNain Tracassin(ナン トラカッサン)という言い方もあるようですね。
じっとしていられない小人、とかいう意味かな。
イラスト:Nathalie Ragondet ナタリー・ラゴンデ
優しいタッチの優しいイラスト。すてき。
お話はこんなふうに始まります。
Il était une fois un pauvre meunier qui avait une jolie fille.Le hasard fit qu'un jour, il eut l'occasion de parler au roi, et, pour se donner de l'importance, il lui dit : - Ma fille peut filer de la paille et la transformer en or.- Voilà un talent qui me plaît, répondit le roi, si ta fille est aussi habile, amène-la moi au château ; je veux la mettre à l'épreuve....
昔、ある貧しい粉屋がおりまして、一人の美しい娘がありました。ある日のこと、偶然にも王様とお話をする機会がありまして、粉屋はいいところを見せたくなって王さまに言いました。「わたくしめの娘は、藁を紡いで金に変えることができます」「そのような技があるのか、余は気に入ったぞ」王様は答えます。「そなたの娘がそのように器用であれば城まで連れて参れ。やって見せてもらおうぞ」…(ヘタ訳しょこり…なんか変な日本語!笑)
お話はみなさんご存知ですよね?変に見栄を張って娘を困らせるとーちゃんの話、というよりは、王様に藁から金を紡ぐように言われて困り果てる娘を助けてあげる小人さんの話ですかね。おかげでお妃になった娘さんですが、その後も小人に助けてもらいます。ですが、条件は息子をあげること。小人さんの名前を当てれば、約束を反故に出来るのですが、なかなか当てられません。ところが…と言うお話です。
さて、一体だれが一番の悪者なんでしょうかね?
見栄っ張りのとーちゃんか
わがままな王様か
お世話になっておきながら約束を破る娘さんか
人の弱みに付け込んで法外な要求を出す小人さんか…
でも、小人さんは娘の窮地を救ったし
娘さんはとーちゃんの窮地を救ったし、
王様は嘘を吹き込まれてだまされたわけだし
とーちゃんは…
うーん、そもそもとーちゃんが悪いのか?
そんなこと考えていたら時間がいくらあっても足りませんね(笑)
グリム兄弟 les frères Grimm
「子どもたちと家庭の童話」Contes de l’enfance et du foyer (Kinder- und Hausmärchen, 1812).